投資と言っても様々な種類があります。真っ先に思いつくのは株式投資でしょう。株式投資の場合は多くの利益を期待できる反面、大きな損失になる可能性もあります。俗にハイリスク・ハイリターンと言われるものです。また株式投資の場合、市場の動向を常にチェックしていなくてはなりませんし、世の中の動向についても目を光らせておく必要があります。
それには相当な時間と労力が必要となってくることも忘れてはなりません。 それに対し不動産投資の場合、いざ運用が始まってしまえば常に市場の動向をチェックする必要もありませんので、毎日ハラハラすることはありません。自分の時間を確保することができますので、サラリーマンや公務員、自営業など多くの方が可能な投資となっています。

初心者が注意するポイント

今回は賃貸経営を行う場合について説明してみます。
まず、不動産投資とはそもそも何か？アパートなどを所有し入居者からの家賃収入を得ることだと思っている方がいると思いますが、それだけでは正解ではありません。

基本的に考えることは「投資」であることです。中古のワンルームマンションを一室購入して入居者から家賃収入を得ることで収益を上げることができますが、ここで注意したいのは、その収益が目標としていた金額に到達できているかという点です。ただ家賃収入が得られればいいわけではなく、そこから利益を生み出さなくては投資として成立しないことをしっかり理解しておいてください。

利益を得るための手段

物件を維持するために必要な費用や税金、保険の支払いなど物件を購入してからも費用はかかります。それらの出費を踏まえて、最終的に手元に残る金額が利益なのです。
より多くの利益を得るために投資を行うわけなので純利益がわずかでは投資としての価値があるとは言えないのです。物件を購入してから売却するまでに得られる利益とその間に必要な出費をトータルで考えて利益を生み出すことが不動産投資の基本となります。
不動産投資を行うこと自体が目的ではありません。不動産投資を行うことは利益を得るための手段なのです。

では初心者の方はどのような点について考えていけばいいのでしょうか？

「今の生活にもっと余裕を持ちたい」「将来の年金がいくらもらえるのか心配」不動産投資を始めるきっかけは人により様々です。でもその中の理由のいくつかはお金が関係していることが多いですね。つまり「どのくらい利益を得たいのか」というものをご自身でしっかり考えることが必要なのです。目標がはっきりすれば、それに向けた方法や規模が見えてきます。

自己資金はいくら用意できるのか？

投資である以上リスクは少なからずあります。無理な計画は危険と隣り合わせになってしまいますので、無理のない範囲で行うようにしましょう。 全て自己資金で賄えるという方は少なく、銀行から融資を受けて不動産投資を行う場合がほとんどではないでしょうか。
その場合、自己資金を多く用意しておいた方が銀行の審査が通りやすくなったりします。無理のない範囲で、できるだけ多くの自己資金を用意できるといいでしょう。

空室リスクを考える

家賃収入を得るということは入居者がいる状態でないと成立しません。ワンルームマンション投資の場合で仮に空室状態が続いてしまった場合は、その間家賃収入を得ることができなくなってしまいます。
賃貸経営は入退室を繰り返すものなので短い期間であれば仕方ないのですが、仮に家賃収入が得られない期間であっても銀行への返済は行わなくてはなりません。そのような期間は手持ちの自己資金からでも返済を行う責任があることをしっかり理解しておきましょう。

では、そのような状をできるだけ避けるためにはどのようにすればいいのでしょうか？答えの一つとしては空室リスクを分散することです。家賃収入を得られる部屋数を増やすことで収益がゼロになる可能性を軽減することができます。仮に10室所有していた場合に、その内の一室が空室状態だとしても残りの9室で補填できるわけです。

入居者のニーズ

不動産投資を行うわけですから物件を購入するところから始まり、その物件に入居者が入ってはじめて家賃収入が得られるます。基本的には空室がない状態を維持したいのですが、入居者の退去を避けることはできません。空室が発生すると分かった時点で次の入居者確保に動き、スムーズに次の入居者が決まるようにしておく必要があります。

もしあなたが新しく住む部屋を探していたとしたらどのような点が気になりますか？最寄り駅から近い、物件が新しい、広い間取りがいい、周辺施設が充実している、駐車場が付いているなど様々な希望があると思います。
希望に適している物件が見つかったとしたら契約について検討するのではないでしょうか。要するに安定した入居者を確保するためには入居者のニーズに合っている必要があるということです。

比較的安価な投資物件が見つかった場合

価格的には非常に魅力的な物件だとしても、まずは一度落ち着いて考えてください。その物件が入居者のニーズに合っていなくては空室が埋まらない事態を引き起こしてしまい、投資としては成り立たなくなってしまいます。図面、写真、表面利回りだけで判断することは非常に危険ですので可能であれば実際に現地へ行って直接確認することをお勧めします。

分からない事はプロに相談するようにしましょう

初めて不動産投資を行う場合は分からないことが沢山出てきます。そのような時に自分だけで判断するのではなく、経験者の意見や不動産投資のプロに相談するようにしましょう。
できるだけ失敗しないためにも専門家の意見に耳を傾け、自分でしっかり理解してから決断することを心がけてください。良いアドバイスをしてくれるパートナーと出会えることができれば、あなたの不安は軽減されることでしょう。