不動産投資コラム
不動産投資に必要な知識を分かりやすく解説
不動産投資のリスクについて考えてみる
不動産投資を行ったことがない方は「リスク」という言葉に漠然と不安を感じてしまうものです。
しかし、よく理解して行えば回避できる可能性の高いものがほとんどです。
不動産投資は株などに比べるとリスクが少ないと言われていますが、投資である以上リスクは少なからずあります。
では、どの様なリスクがあるのか考えてみましょう。
「リスク=危険」ではない
まず、「リスク=危険」と考えていないでしょうか?
または「投資=危険」と考えている方もいるかもしれません。
危険と一言で言ってしまっては漠然としているので、具体的な回避策を考える際に困ってしまいます。
投資を考える上で一番重要なことは「収益を上げること」です。
これを読んでいるあなたは、現状より収益や資産を増やすための手段として投資を考えている訳ですから、それが一番重要なことになると思います。
逆に一番困ることはなんでしょう?
答えは「収益を上げられないこと」です。
投資においてのリスクとは「危険」ではなく「収益を上げられないこと」を意味します。
リスクとリターンのバランス
株や投資信託などは極端な場合、投資した金額が一日で紙切れ同然になんてこともあるかもしれません。
大きな利益を出す可能性がある反面、大きな損失が出る可能性もあるので「ハイリスク・ハイリターン」と言われています。
株などで安定して収益を上げるには、相当な専門知識、経験、情報、対応能力などが求められ、かなりハードルが高くなってしまいます。
では、不動産投資はなぜ「ミドルリスク・ミドルリターン」と言われているのでしょうか?
不動産投資の場合、アパート経営であれば購入した土地・建物があります。
現状の日本では土地の価格が株価のように急激に下落したりすることはありませんし、高い稼働率を維持していれば安定した家賃収入を得ることができます。
株などとは違い日々の乱高下にハラハラすることもありません。
不動産投資も投資である以上収益が見込みより減ることは考えられますが、大きな資産があるのでマイナスにはなかなかなりません。
そういった意味で他の投資と比較して「ミドルリスク・ミドルリターン」と言われています。
不動産投資において「収益を上げられない状況」に陥らないためには、その要因を考えておかなければなりません。
家賃収入が見込みより減額にならないために
入居率を上げる
安定した家賃収入を得るためには高い入居率を維持する必要があります。
ターゲットとする入居者を「電車をよく利用する方」とするならば、最寄り駅から徒歩40分の場所にある物件で常に満室とするのは難しいでしょう。しかし駅から遠い物件でも「主に車で移動する方」が多い地域であれば最寄り駅からの距離はそれほど重要視されない場合もあります。
それよりも駐車場付きや通勤先・通学先までの距離、栄えている地域など他の条件が優先される場合もあります。
良い物件は「入居者にとって利便性」が優れていることが重要です。物件の購入を考える際は、入居者目線で見て魅力的な立地であるかどうか十分に考える必要があります。
周辺の家賃相場を調べる
いい立地であっても、周辺の他の物件と比較して家賃設定が高過ぎては安定した入居率の維持が難しくなる場合があります。
また、高い家賃を想定した無理のある投資計画では空室が続き破綻してしまう可能性もありますので、周辺の家賃相場を調べることはとても重要です。
ただし、優れた立地・充実した設備など周辺の物件と比較しても秀でた特徴を有する物件は十分な競争力がありますので、家賃設定を相場より若干高めに設定しても安定した入居率を維持することができます。
入居者争奪戦
入居者の入替わりは避けては通れません。退去後、速やかに次の入居を決めることが重要です。同様のことは周辺の物件でも行なわれていますので入居者の争奪戦となります。この場合他の物件と比較されますので競争力の高い物件である必要があります。
築年数が浅い時期はそれがメリットとなりますが、そうでなくなってきた時でも競争力を持った物件であるために様々な工夫が必要となってきます。
また、入居募集についても不動産会社との連携が必要となるので、信頼できる会社を選ぶことが必要です。
災害で破綻しないために
地震については日本のどの地域でも起きる可能性があり完全に回避することは難しいでしょう。万が一のための地震保険という強い味方がありますので、もしもの時は保険で対処できるように加入しておけば問題ないでしょう。
火災についても予測することは難しいので、火災保険に加入しておくようにしましょう。
津波による被害を避けるには沿岸部の物件を選ばないことが一番でしょう。どうしても海岸線に近い見晴らしのいい物件にしたい場合は、高台の物件を選ぶなど入居者が安心できる物件を選ぶようにしましょう。
「リスク」と一括りにすると漠然としてしまうので、一つ一つ内容に落とし込んで考えれば対応策が見えてきますね。
その他の要因についても同様に具体的に考えていけば不安は減っていくことでしょう。
とにかく重要なことは、「入居者から見て魅力的な物件であること」を忘れてはいけません。